1982年、愛媛県松山市で発生した同僚ホステス殺害事件から約14年344日間逃亡した福田和子。
福田和子は整形を繰り返し偽名などを使い逃亡していたことから「7つの顔を持つ女」と呼ばれました。時効まであと21日という驚くべきタイミングでの逮捕は、日本の刑事史に大きな衝撃を与えました。
メディアではほとんど語られていない逃亡先の北海道での出来事も解説します!
福田和子15年の逃亡経路詳しく解説!
1982年8月19日
当時勤務していた松山市内キャバレーの同僚ホステス(当時31歳)を絞殺
遺体家財道具などを松山市山中に埋め逃亡を図る(当時34歳)
東京で整形手術を受ける
1983年8月頃
その後、金沢市内のスナックで小野寺の偽名を使い働き始める
1985年
客だった金沢市の和菓子店の主人と親しくなり同棲を始め女将として働き始める
のちに長男を親戚と偽り和菓子店で住み込みで働かせた
この時小学生だった松井秀喜さんがこの店に通っていた
愛人と連絡を取る際は警察の逆探知を逆手に取り京都や大阪まで出かけて連絡を取った
この時の録音
「捕まるんが面白いんやろ、楽しみにしてるんでしょうが、私が捕まるの。」
「そんなドジはしない、あぶない、あぶない」という肉声を残している
1988年2月12日
和菓子店の主人から求婚されるも事件発覚をおそれ2年以上固辞する
不審に思った親戚が息子の荷物を調べたところ、福田和子であることが発覚
警察の動きを察知した福田和子は自転車で逃走を図る
1988年から1996年
その後は北海道から山口県まで転々と逃亡この間、整形を繰り返し行う
逃亡先の名古屋では倉本かおるの偽名で清掃員として働く
1996年
逮捕より8カ月前北海道で目撃される
1996年
福井のホテルに化粧品のセールスレディを装い中村ゆき子の偽名で宿泊
愛媛県警は警察史上初めて懸賞金100万円をかけて捜査を始める
時効まで1年と迫りテレビで福田和子の報道が多数されるようになる
この時放送されたテープの音声で聞き覚えがあった人が、警察に通報
(良く通っていた福井市内のおでん屋の常連により)
このおでん屋では中村麗子の偽名をつかう
1997年7月29日
福井市内で逮捕 時効まで21日の逮捕劇となった
2003年11月
無期懲役が確定
2005年3月10日
服役中にくも膜下出血で倒れ、脳梗塞で死去(当時57歳)
福田和子犯行の経緯
事件当時、福田和子は人気のホステスでした。
大州市で家族5人で生活するも、彼女には愛人がいました。その愛人に貢ぐためか、借金を重ねるようになり200万円の借金をかかえることになりました。
同僚のナンバーワンホステスが、贅沢な暮らしをしていると知った福田和子は首を絞めて殺害。
通帳や印鑑などを奪いました。
親戚や夫に友達がパトロンから逃げるため引っ越しを手伝ってくれないか?と噓をつき、ほとんどの家財道具を持ち出しました。
その後、夫と二人で18km離れた山中に遺体と家財道具を埋めました。
この時、盗んだ通帳から親戚に頼んで76万4000円引き出しています。
警察は当初、夜逃げと疑ったが、管理人の目撃情報から事件が発覚。
福田和子の元に警察から電話が入り、タクシーで逃亡しています。その後14年344日にも及ぶ逃走劇となっています。
逃亡先の北海道でタケトさんが遭遇!?
メディアではほとんど報道されることのない、逃亡先の北海道で吉本興業のタケトさんが遭遇しています。
タケトさんが18歳か19歳の大学生の頃、逮捕から8カ月前
北海道美唄市のカラオケ店で当時の相方とバイトしていた時のことです。
夜10時頃、お客さんが来ないので店を閉めようとしたところ1台の車が入ってきました。
お客さんは建設現場で働いていそうな作業服姿の50歳くらいのおじさんとスナックで働いていそうなおばさん2人店に入ってきました。
受付では住所を北海道砂川市と男性が記入しました。
ここでタケトさんと相方の2人は疑問に思いました。
・栄えている砂川市のカラオケ店でなくなぜ美唄市のカラオケ店に来たのか?
・女性が終始受付に対して背中を向けていた
・女性は手袋をはめていた
・一番便利な部屋(101号室)を拒否した(受付から常に見える部屋)
女性は終始顔を見せないようにしていて不振に思い、なんとか女性の顔をのぞいてみたところ福田和子そっくりだった!声もそっくりだった!と語っています。
こちらはタケトさんの目撃情報のため、実際に福田和子であったかは不明です。
事件の1年前には福井県に潜伏していたとの情報もあります。
松井秀喜さんのインタビュー
事件当時小学生だった松井秀喜さんは和菓子屋の近くに住んでおり、客として良く和菓子を買いに来ていました。
この時の福田和子の印象をインタビューでこう答えています。
「とても綺麗で優しいおばさんという印象だった」
逮捕から20年以上経過しますが、度々テレビでも取り上げられる印象的な事件です。